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☆ランプさんのウズベキスタンレポート☆

 いやー、ウズベクはいい国だった。こんな国を旅行できた事は旅人冥利に尽きますなぁ。まず人が非常にいい。正直で親切であたたかい。灼熱の長距離バスで、席の譲り合いがあったり。オアシスの木陰で、初対面の人たちが握手一つで旧友のようにずっと語ってたり。車を持ってる人は持ってない人を助けるべく、道端で手を挙げればすぐさま白タクとなって見ず知らずの人を運んであげたり。私もいろんな人に助けられたり、「またおいでよ」とか(言葉は良くわかんないけど・・・)優しい言葉を掛けてもらえたり。なんかみんなすっごく眼がきれいなんだよね。元社会主義の国って、もっと暗いのかと思ったけど、人はとっても明るくてびっくり。写真を撮られるのも大好きみたいで、みんなかなり誇らしげにポーズ取ったり、近所の人を呼んできて「一緒の所を撮って」とかせがまれたり。それから、みんなほんとに仲が良い。日本の社会のように、「あの人とはちょっと合わない」とかってこと、ないのかなと 思ってしまうくらい、みんなで和気あいあいと助け合って生活しているようだった。

 ウズベクって、イスラムの国のわりには全然イスラムの習慣がなさそうなんだけど、ひとつ、お客様を大切にするって伝統はちゃんと残ってるみたい。それと、社会主義の名残で、みんなの間に平等意識がとっても高いかな。だから争いとか少なそうなのかな。

 あと、場所的に砂漠に近いので、どんなに荒涼としているのかとおもいきや、首都タシュケントとか古都サマルカンドとか、ものすごく緑が豊かでこれまたびっくり。町なかに大きな噴水とかもいくつもあって、全然イメージと違っていました。

 ただ、独立して資本主義らしき方向に進み始めたためか、貧富の差は確実に都市部から広がっているような気がしました。ピンポイントの観光スポットには、他の観光地にありがちな性質の悪い物売りや物乞いがちらほら出没していました。この土地は、ずっと昔からいろいろな状況で戦争に巻き込まれたり、圧政に苦しんだりしてきたのに、こんなに穏やかな人々をやしなってこれたのです。それが、ほんの数年、観光客の落としていくドルを見たり、(旧)西側の生活に触れたりしただけで、下衆な欲がでてしまい、そういう人間性が失われてしまうのはとってもため息が出てしまうことです。いままで私は「衣食足りて礼節を知る」というような考えでいたんだけど、今回の旅で充足すべきは物理的な余裕ではないということがなんとなく分かったかもしれない。お金は戦争以上に人間にとって害悪なのかなぁ。

Reported by ランプさん

ランプさん、レポートありがとうございました。

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