ウルグ・ベク天文台跡
ウルグ・ベクはティムールの孫であり、帝国の4代目君主になった人物だ。「偉大なるおじいちゃん」ティムール亡き後、血族間の抗争があったものの、ウルグ・ベクの父親シャー・ルフが3代目君主におさまり、帝国は繁栄の時をむかえる。ウルグ・ベクも15才にして都サマルカンドの長に任命されている。ウルグ・ベクはティムールの遺志を継ぐべく、都にモスクやメドレセを造り、文化の発展につとめたらしい。父親シャー・ルフが軍事統率にたけていたこともあり、ウルグ・ベクは教育文化大臣というべき職務に専念できたのだ。この天文台も彼により建てられた。しかし、40年近く帝国の君主だったシャー・ルフが亡くなったとき。学問の世界で生きて来たウルグ・ベクに帝国を仕切る力はなかったようだ。4代目君主に即いてまもなく実の息子がさしむけた刺客に殺されている。