男はレコレータ墓地の清掃を生業としていた。男の望みはレコレータに墓を持つこと。しかしレコレータの権利金は高額だった。男は食べるものも食べず貯金をしたという。一番安い、塀のそばではあったが、墓を自分のものとした時、男はすでに老人となっていた。その日、老人は自ら命を絶った・・・。それからのことである。自分の墓のある通りをホウキで掃いている老人の姿がよく見られるようになったのだ。

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